定期検診で卵巣に異常が見つかり、総合病院で再検査を受けることになりました。
その結果、「手術することになりました」と婦人科の先生からそう告げられた瞬間、頭の中がぐるぐるしました。
手術のこと、入院のこと、仕事のこと、子どものこと。そして…お金のこと。
「手術って、いったいいくらかかるんだろう」
40代になって初めての入院・手術。保険代理店で働いた経験があって、FP2級も持っている私ですが、いざ自分のこととなると、思ったより頭が回らないものです。
でも結果的に、6日間の入院・手術でかかった窓口支払いは84,300円でした。
「えっ、思ったより全然少ない!」
そう感じてもらえたら、この記事を書いた意味があります。
同じように「手術になったらいくらかかるんだろう」と不安なワーキングママへ。制度を知っているだけで、お金の不安はぐっと小さくなります。私の実体験を全部お話しします。
まず「高額療養費制度」って何?3分でわかる説明

難しそうな名前ですよね。でも仕組みはシンプルです。
一言で言うと「1ヶ月の医療費に上限を設けてくれる制度」です。
どんなに高額な手術・入院でも、自分が払う金額はその上限までで済みます。超えた分は国が負担してくれます。
イメージしやすい例
手術・入院で医療費が50万円かかったとします。
普通なら3割負担で…50万円 × 30% = 15万円
でも高額療養費制度があると… 自己負担には「上限額」があるので
15万円全部払わなくていいんです!
上限額は収入によって違いますが、会社員・共働き世帯でよくある年収370万〜770万円の場合、1ヶ月の上限はだいたい8〜9万円程度です。
収入別の自己負担上限額の目安
- 年収約370万〜770万円 → 約80,100円+(医療費-267,000円)×1%
- 年収約770万〜1,160万円 → 約167,400円
- 年収約1,160万円以上 → 約252,600円
- 年収約370万円以下 → 約57,600円
「なんか計算式が難しそう…」と思いましたよね。
大丈夫です。だいたい8〜9万円が上限と覚えておけば十分です。
実際の計算は病院やマイナカードが自動でやってくれます。
⚠️ 2026年8月から上限額が引き上げられます
実は、2026年8月から高額療養費制度の自己負担限度額が引き上げられることが決まっています。
2026年8月からの変更(年収約370〜770万円の場合)
- 現在:約80,100円+α
- 8月以降:約85,800円+α(約5,700円UP)
手術や入院を予定している方は、できるだけ2026年8月より前に受けることをおすすめします。
私が実際にやった「たった1つのこと」
入院が決まってから、私が真っ先にやったこと。
それはマイナンバーカードの準備を確認することだけです。
「え、それだけ?」と思いますよね。
実はマイナンバーカードがあれば、病院の受付でカードを出すだけで高額療養費制度が自動で適用されます。
入院説明の際に一緒に限度額適用認定証の話もしてくれました。
マイナカードがあると
入院の受付でカードを提示
↓
病院のシステムが自動で上限額を計算
↓
窓口支払いが最初から上限額だけ
- 難しい申請は一切不要!
- 後から戻るのを何ヶ月も待たなくていい!
- 一時的に大きなお金を用意しなくていい!
私はこの方法を使って、受付でカードを出しただけで手続き完了でした。
本当にそれだけ。拍子抜けするくらい簡単でした。
マイナカードがない場合は「限度額適用認定証」を申請する
マイナンバーカードを持っていない場合は、「限度額適用認定証」という証明書を事前に申請します。
限度額適用認定証の申請方法
- 会社員・公務員の場合
→ 職場の健康保険組合に連絡、またはお手持ちの保険証に記載の保険者(協会けんぽなど)に申請 - 国民健康保険の場合
→ お住まいの市区町村の窓口へ - 申請から届くまで:約1週間
入院直前だと間に合わないことがあります
入院してみてわかったこと
6日間の入院、実際の支払いは84,300円でした
退院のときに請求書を受け取って、思わず「少ない!」と声が出そうになりました。
私の場合:婦人科系の手術+6日間の入院、マイナカードで高額療養費制度を適用
窓口支払い:84,300円
「手術って何十万円もかかるんじゃないの?」と思っていた私には、本当に驚きの金額でした。
制度を知っていたから、お金の不安なく入院に集中できました。
食事代と差額ベッド代は別払いです
ひとつ注意点をお伝えします。
高額療養費制度でカバーされるのは「保険診療の範囲内」の医療費だけです。以下は別途、自己負担になります。
高額療養費の対象外になるもの
- 食事代(1食約460円 × 3食 × 入院日数)
- 差額ベッド代(個室や少人数部屋の場合)
- 先進医療費
- 病衣(パジャマ)のレンタル代
- テレビカード代
私は大部屋を選んだので差額ベッド代はゼロでした。
食事代は6日間で約5610円ほど。これは別で払いましたが、それでもトータルで10万円以内に収まりました。
知らないと損する!2つの大事なこと

① 月をまたいで入院すると損をすることがある
ここが一番大事なポイントです。
わかりやすい例で説明します
【月内に収まった場合】⭕️
1月15日入院 → 1月20日退院(6日間)
→ 1月分としてまとめて計算
→ 上限を超えた分がしっかり戻る
【月をまたいだ場合】❌
1月28日入院 → 2月3日退院(6日間)
→ 1月分:1月28〜31日(3泊分)
→ 2月分:2月1〜3日(3泊分)
→ 別々に計算される
→ 1月だけでは上限に届かない
→ 2月だけでも上限に届かない
→ どちらも高額療養費の対象外に!
同じ6日間なのに、自己負担が全然違う!
同じ手術・同じ入院期間でも、入院する日によって支払い額が大きく変わることがあります。
私が入院日を自分で指定した理由
私の手術は緊急性のないものでした。
だからこそ先生と入院日を手術日を相談して決めて月内に入院・手術・再検査を月内にして高額療養費をしました
女性の先生だったので、「子供が休みの夏休みの期間はどうですか?」とも提案してもらい、快く対応して頂きました。
私がやったこと
他院での再検査が終わった後
・入院期間の目安、再検査の日程を聞き月内に全て終わるように日程を相談
・入院〜退院が同じ月内に収まった
・高額療養費制度をフルに活用できた
「そんなこと先生にお願いしていいの?」と思うかもしれません。
予定手術であれば、こういった相談は全然OKです。実際に聞いてみたら、先生もすんなり対応してくれました。
FP2級を持っていて、制度を知っていたから気づけたことです。
知識って本当にお金になると実感しました。
② 「付加給付制度」を知っていますか?
もう一つ、知っている人だけが得をする制度があります。
「付加給付制度」です。
これは会社の健康保険組合が独自に設けているもので、高額療養費の自己負担額をさらに減らしてくれます。
付加給付制度とは?
高額療養費の上限(約8〜9万円)より さらに低い独自の上限を設定してくれる制度
例)付加給付制度がある組合の場合
高額療養費の上限:84,300円
→ 付加給付でさらに減額
→ 2〜3万円の自己負担になることも!
残念ながら私の会社にはこの制度がなかったので使えませんでした。
でも、もしあったなら84,300円よりさらに少ない支払いで済んでいたはずです。
付加給付制度がある会社の特徴
- 大手企業の健康保険組合に多い
- 中小企業は協会けんぽが多く、付加給付がないケースがほとんど
確認方法
保険証に書いてある「保険者名」を確認
→「〇〇健康保険組合」なら組合のHPを確認
→ または会社の総務・人事部に聞いてみる
入院が決まったら「付加給付制度はありますか?」と一言確認してみてください。
あるかないかで、自己負担額が大きく変わることがあります。
入院前のお金チェックリスト
手術・入院が決まったら、これだけ確認してください。
医療保険は本当に必要?元代理店スタッフの本音
「でも、医療保険に入っていた方が安心じゃないの?」
そう思う方もいますよね。
元保険代理店スタッフとして、正直にお伝えします。
高額療養費制度があることを知った上で、医療保険を考える必要があります。
高額療養費制度があると…
- どんなに大きな手術でも自己負担は1ヶ月8〜9万円が上限
- →「1日1万円の入院保険」に高いお金をかける必要性は低い
- → 貯蓄が100万円以上あるなら医療保険は最低限で十分なことが多い
- → 浮いた保険料をNISAで運用する方が長期的にずっとお得
私自身も、今回の入院・手術を経験して「医療保険は最低限でいい」という考えがさらに強くなりました。
「保険があるから安心」より「制度を知っているから安心」の方が、実はずっと強いんです。
40代ワーキングママへ伝えたいこと
婦人科系の病気は、40代女性に本当に多いです。
「まさか自分が」と思っていても、ある日突然「手術が必要です」と言われることがあります。
そんなとき、制度を知っているだけでお金の不安がなくなります。
私は今回の入院中、お金の心配を全くしませんでした。「84,300円で済む」とわかっていたから。その分、手術と回復だけに集中できました。
知識って本当に大事。そしてそれは誰でも手に入れられます。
この記事を読んでくれたあなたは、もう大丈夫です。
何かあったときは、まずマイナカードを出して、先生に月内の日程をお願いして、付加給付があるか確認する。それだけでいいんです。
婦人科の定期検診だけは、必ず受け続けてくださいね。早期発見が一番の節約です。
応援しています!
まとめ
- ✅ 高額療養費制度とは → 1ヶ月の医療費自己負担に上限を設ける制度 → 年収370〜770万円なら上限は約8〜9万円
- ✅ マイナカードがあれば超カンタン → 受付でカードを出すだけで自動適用 → 申請不要・後から待つ必要なし
- ✅ 私の実際の支払い → 婦人科手術+6日間入院で84,300円
- ✅ 絶対知っておきたい落とし穴 → 月をまたぐと別計算で損することがある → 予定手術なら入院日を月内に収める相談を
- ✅ 知っている人だけ得する制度 → 付加給付制度:大手企業の組合に多い → 入院前に「付加給付はありますか?」と確認
- ✅ 2026年8月から上限額が引き上げられる → 手術予定の方はできるだけ早めに
- ✅ 医療保険との関係 → 高額療養費制度があれば手厚い保険は不要なことも → 浮いた保険料はNISAへ
📌 あわせて読みたい記事
- 手術した年の確定申告|医療費控除でいくら戻った?申請手順を全公開
- 高額療養費と医療費控除は両方使える?賢い組み合わせ方を元FPが解説
- 保険、払いすぎていませんか?代理店で働いた私が気づいた5つのサイン
- 元保険代理店スタッフが教える「FP無料相談」の前にやるべき3つの準備
